KUMON MAMA SUPPORTERS PROJECT

公文公教育研究所の牧井さんから聞く 公文式で導く「子どもたちのやる気を引き出す方法」 公文公教育研究所の牧井さんから聞く 公文式で導く「子どもたちのやる気を引き出す方法」

KUMONの特長

2019.08.07

公文公教育研究所の牧井さんから聞く 公文式で導く「子どもたちのやる気を引き出す方法」

2014年から始まった「KUMONママサポータープロジェクト」は、いよいよ第10期を迎えました。今回は、KUMONのママ社員のパイオニアとして活躍する公文公教育研究所の牧井英津子さんをゲストに迎え、公文式の考え方で導く働く女性の子育て法について話していただきました。

KUMONが育む力について

「KUMONママサポータープロジェクト」第10期のスタートということで、公文教育研究会の片野さんより、改めてKUMONの育む力や、公文式の特長について紹介がありました。

KUMONが育む力について

KUMONが育む力というのは、子どもたちが「生きる力」のことです。
学びの土台となる基礎学力を育てることで、
・社会で求められる「問題解決力」
・読書など豊かな人間性の基盤となる「読解力」
・世界につながる「英文読解力」を、子どもたちに身につけてもらうことが目標となります。

子どもたちに身につけてほしいのは、学力だけではなく、自習する態度と習慣です。
自習する方法を身につければ、自分で学ぶ方法がわかります。
たとえ未知のことに出合ったとしても、何をどれくらい練習したり学習すれば、自分のものにできるかという方法や感覚を身につけてほしいと考えています。
「自分で学ぶ方法」というものは、学生時代だけではなくて、社会に出てからも非常に役に立つ力だと思います。

公文式学習によって子どもたちが身につける力についてまとめると、
計算力や読解力を高校レベルまで養成する「高い学力」と
受身ではなく自分の力で答えを導き出すことで、自分はできるという自信や意欲を生み出す「自ら学ぶ力」
ということになります。

公文式の学習法や教材においても、「高い学力」と「自ら学ぶ力」を身につけることを目指して作られていることを知っていただければと思います。

公文式の考え方で導く、働く女性の子育て法

公文式の考え方で導く、働く女性の子育て法

みなさん、こんにちは。公文公教育研究所の牧井と申します。私が所属している「公文公教育研究所」というのは、公文式の創始者である公文公(くもんとおる)の思想や哲学を研究・継承して、世界中に広げていこうという部署で、そこでリーダーをさせていただいています。

私が入社した1982年頃は、働きながら子育てをする女性がまだまだ少ない時代でした。ですから、KUMONで産休を取ったのは私が初めて、女性で局長という営業畑の管理職になったのも私が初めてです。
KUMONの社員として働きながら、2人の娘をどのように育ててきたのかを、創始者にいただいたアドバイスと共にお話しさせていただこうと思います。

「何をするかではなく、何をしないかが大切」という公文公からのアドバイス

「何をするかではなく、何をしないかが大切」という公文公からのアドバイス

入社して5年が過ぎた頃、私は長女を身ごもりました。その時、まだ仕事を続けたいと思ったので、創始者である公文公のもとへ産休取得のお願いに行きました。
そこで、創始者はこう言われました。

「わが子が18歳になった時、自立した人材に育つよう意識して子育てをすればよい」

KUMONでは、高校を卒業した時点で、世界中のどこに行っても通用する高度な計算力・読書能力・英文読解力を身につけることを目指しています。自分でやりたいことを見つけたら、自分で何とかやっていける人材に育てることが公文式の基本。まさに、創始者はそのことを私におっしゃいました。

さらに、創始者は子育てに関して、こうアドバイスをしてくださいました。

「何をするかではなく、何をしないかが大切」

「公文式は最小時間で最大効果を狙う学習法。
仕事と子育ての両立を思うなら、あれもこれもと欲張らず、
突破口(これだけは誰にも負けないというもの)を確実に育てておくこと」

例えば、お子さんがお友だちと比べ言葉が少し遅い、もう2年生なのに時計を読むのが苦手だから今、何とかしないと!と焦ってしまうことがあると思います。目の前のことに一生懸命頑張りすぎると、案外大事なことが抜け落ちることがあります。ですから、子育ては"少し長めのスパン"で考えていただいて、目の前のことに夢中になり過ぎず、これは自立する際に絶対に必要なことか、そうじゃないかをしっかりと判断すれば良いということです。

そして、産休取得の直前「しばらくお休みをいただきます」という挨拶に伺った際、創始者からこんなことを言われました。

「右から左、悪書から良書。
ありとあらゆる本を読み、自ら判断し、自分の生きるべき道を自分で切り拓ける子どもを育てること」

お話を聞いた時は、十分に理解できていなかったかもしれません。
KUMONでは読む本のジャンルに偏りがない読書力をつけることを大切にしております。良い本、悪い本を判断するのは大人であり、社会かもしれません。何が良いかは時代によって変わりますし、どんな本でも読み切れる人材、これだというものを選べる人を育てることが大切だとおっしゃったわけです。

例えば、お子さんがスマホで教育上よろしくないサイトを見ていたとします。
お母さんとしてはビックリしてしまうことがあるかも知れませんが、誰しも思春期の頃は悪に触れたい時があるものです。でも、良いものと悪いものの判断がしっかりできていれば問題ありませんから、そのために、何をすべきか考えてほしいと思います。

衝撃の出来事から生まれた標語「歌二百 読み聞かせ一万 賢い子」

衝撃の出来事から生まれた標語「歌二百 読み聞かせ一万 賢い子」

長女が生まれて8週間後、保育園に子どもを預けてフルタイムで職場復帰をいたしました。
ですが、働きながら子育ても頑張ろうと思っていた矢先に、悲惨な出来事が起きてしまいます。

仕事を終え保育園に迎えにいくと、長女は好きな先生にしがみついて帰りたくないと泣き叫ぶわけです。10時間保育の娘は保育園の先生を母親だと思い込んでいたのです。お母さんの顔を覚えてくれないというのは、本当にショックでした。もう、仕事は続けられないかもと思いました。

子育てに悩んだ私は、創始者のもとへ行きました。
創始者は、ニヤっと笑って、わが子をとても優秀に育てた経験のある当時の男性秘書に質問を投げかけました。
「あなたは子育てで何をしましたか?」
すると男性秘書はこう答えます。
「子どもが生まれた時から歌を聞かせ続けました。何を歌えるようになったかをメモしていきました。200曲くらい覚えると記憶力が高まって、もう何を覚えたかメモが取れなくなりました」

また、別の男性社員に同じ質問を投げかけると
「僕の家では読み聞かせをたっぷりしました。一万回くらい読み聞かせをした時に、子どもの能力がグンとアップしたのがわかりました」
と話をしてくれました。

そこで、創始者は「歌と読み聞かせを、あなたの子育てのテーマにしましょう」とおっしゃったのです。

このエピソードから、
「歌二百 読み聞かせ一万 賢い子」
という標語が誕生しました。

現在では「Baby Kumon」というかたちで、子育てをするお母さん方にお届けできるようになっています。

私自身最初は、一万回なんて一生かかってもできない!と思いましたが、恐れる必要はありません。
「いないいないばあ」(作:松谷みよ子 絵:瀬川康男 童心社)のように30秒程度で読める本だってありますし、1日10回読み聞かせをすれば、2年9ヶ月で一万回に到達できる計算です。
私はあまり良い母親ではなかったので、一万回達成するのに、上の子で4年半、下の子で6年かかりました。

創始者は、さらにこうアドバイスをくれました。

「君は子どもを保育所に預けるなら、人間ジュークボックスになっていればいいんだ」

寝る時は添い寝をし、読み聞かせをする。
保育園の行き帰りは、ずっと歌っていたので、ちまたではちょっと不思議な母親だと思われていたようです(笑)。

子どもを伸ばす母親は、「認める、ほめる、待つ」ことができる母親である

そうこうしているうちに、わが子が公文式の学習を始められる年齢になっていました。
その頃、私は小学生で微分・積分ができるような、全国の優秀な生徒さんを取材して記事にする仕事をしていたのですが、家に帰ると「KUMON嫌い!」と叫ぶ娘がいて、正直辛い思いをしました。
わが子が、教材を毎日続けるのは無理かと思いましたし、何をしてもうまくいかない日々が続いていたので、創始者のもとへまた相談に行きました。

「子どもを伸ばす母親は、これができる母親である。
認める、ほめる、待つ、あせらない、腹を立てない、関心のあるものを選んで与える」

KUMONというのは、途中経過はどうあれ、最終的には100点にして、最後は必ずほめ言葉で終わる学習法です。
母親としては、それができていなかったと反省しました。みなさんもお子さんに腹が立ってほめることができない時は、私の顔を思い出してくださいね。

怒って勉強させるのはダメ。学ぶことを好きにすることが大事。
創始者は、ほめるために記録を取ればいいともおっしゃいました。

「記録は、母親がなかなか気づきにくい、わが子の成長と能力の伸びを確認できる
効果的な手段である。
記録を取れば、他の子どもとの比較ではなく、わが子の過去と現在を比べることができる。母親が伸びをほめれば、子どもはさらに伸びていく」

誰かと比べるのではなく、大事なのは、子どもの過去と現在を比べて成長していることをほめてあげること。記録を取ることは、みなさんにおすすめしたいと思います。たとえ月1行でも10年続けたら、すごい量になりますよね。記録があることで、下の子が生まれた時も、長女の時はこんなことやあんなことをしていたということに気づけて対応ができたと思います。

日本人は「うちの子なんて」という、人前ではほめない文化がありますね。
それはもうやめちゃいましょう。「すごいね!」だけでなく「○○ちゃん、すごいね!」と名前を大切にしてほめる文化にしましょう。

例えば、お子さんが苦手な漢字を書けた時、書けたことをほめずに、もっときれいに書きなさい!と言っていませんか?
何をやってもお母さんにほめられず、次の課題を与え続けられると、なかなか自己肯定感が育まれません。

一作業、一期待。

1度に多くを期待するのではなく、お子さんが、何か1つクリアしたら、その都度ほめてあげると良いと思います。

「ほめる」以外でも、「ありがとう」の言葉をたくさん使うことをおすすめしています。
例えば、お留守番をお願いしていて帰った時に、「ごめんね、待たせて」と言っていませんか?
「ごめんね」と言っちゃうと、お子さんは、自分は悲しい思いをしていたんだと思ってしまう。
あなたがお留守番してくれたおかげで、買い物ができてとても充実した時間が過ごせたわよ、という気持ちを込めて「ありがとう」と伝えると、お子さんには、お母さんに感謝されることができたんだという自己肯定感が生まれます。

わが子が社会人になって、実感していること

わが子が社会人になって、実感していること

2人の娘は、それぞれ18歳の時に自分の望む路に進んでくれました。
長女は、小学校低学年に身につけた読書力と学力で、大学入試が乗り越えられた気がする、と言っていました。
今わが子が社会人になって実感することをまとめてみます。

・目指すは「自立」
・最小時間で最大の効果
・学年の枠にとらわれない
・作業力の重視
・高い自己肯定感
・高度な読書力

子どもたちの自立を目指して良かったと思います。社会人になった時には、人に追随するのではなく、自分のやりたいことを考えて巣立ってくれたように思います。
あれもこれも欲張るのではなく、突破口を見つけること。娘たちも仕事で悩んだら必ず突破口を見出そうと努力しています。あれだけのプリントをやり、本を読み、あれだけの努力をしたことが自信になっているので、困難にぶち当たっても考え続ければなんとかなると思ってくれているようです。

私が管理職になった時、創始者はこう言いました。

「世界平和のために、あなたには管理職になってもらいます」
「そのためには、残業・休日出勤をせずに、子育てをしっかりしながら働きなさい」

女性が自己実現ができ、生き生きと活動することは、平和でなければできないわけです。創始者である公文公は、それを願って世界中に公文式の考え方を広げていこうとしていたんだなと思います。
今日お話ししたことの中から何か1つでも持って帰ってもらえれば嬉しいです。本日は、ありがとうございました。

牧井さんの講演会を聞いて印象に残ったこと

牧井さんのトークショーを踏まえ、印象に残ったことについてママサポーターたちがテーブルごとにディスカッション。最後には代表者が発表をしてくれました。

babi-chanさん

今回の講演で印象に残っているのは、「あれもこれも欲張らない」という言葉です。娘が学校から帰って来た時に、ランドセルを置いて、靴下はカゴに入れてねと2つくらい同時にお願いをしたら「そんなにいっぺんに言わないで!」と言われます。大人では簡単だと思っても子どもには難しいことがあるので、気をつけたいなと思いました。あとは、これだけは負けないというものを見つけてあげたいと思っていて、できるだけほめて伸ばして自信をつけてあげたいと思います。

macaron-mamさん

子育ては長いスパンで考える、が一番心に残りました。子どもが小さい時、いろんなことを経験させたいと思って欲張ってしまうんですけど、大学受験になるとKUMONを通してどれだけ基礎を勉強したかというのが本当に大事だなと改めて実感しました。グループの中では、「ありがとう」という言葉が自己肯定感を伸ばすんだということに感銘を受けていました。

pretty-mamalifeさん

3人の娘の母なんですが、一番下の娘には、お家に帰ったら「歌二百 読み聞かせ一万」をぜひ実践したいと思いました。もう1つは、「勉強を自然なことと思わせる」で、上の子たちにはつい勉強したの?と言ってしまうので、できるだけポジティブにできるようにしたいと思います。最後に、「ありがとうを伝える」ですが、名前を呼ぶ時は怒る時ばかりなので、ありがとうを伝える時もきちんと子どもの名前を読んで伝えるようにしたいと思いました。

※社員の所属名・役職は掲載時のものです。


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