KUMON MAMA SUPPORTERS PROJECT

KUMON社員の河合さんに聞く 先生の役割と子どもたちのやる気を引き出す方法 KUMON社員の河合さんに聞く 先生の役割と子どもたちのやる気を引き出す方法

KUMONの特長

2019.10.02

KUMON社員の河合さんに聞く 先生の役割と子どもたちのやる気を引き出す方法

「KUMONママサポータープロジェクト」の第10期2回目となる座談会が開催されました。
今回は、「くもんの先生」からBaby Kumonの担当まで幅広い経験を持つ河合さんを迎え、「くもんの先生」の役割と子どもたちのやる気の引き出し方を中心に話していただきました。

Baby Kumonが誕生した理由と魅力

Baby Kumonが誕生した理由と魅力

公文教育研究会の河合です。今日はよろしくお願いいたします。
まずは、私の自己紹介からさせていただきます。

私はもともと公文生で、小学4年生から高校1年生の4月まで約6年間教室に通っていました。
そんな私が公文教育研究会に入社し、17年の間に、仙台、静岡、三重、愛知、愛媛、大阪と6カ所で9つの部署を経験することになりました。

先生方の教室運営をサポートする「地区担当」や教室の先生を経験した後は、先生の指導・運営サポートを行う「育成職」、さらにはBaby Kumonの普及推進を行う部署も担当しました。
今日は、最初に現在私が担当する「Baby Kumon」の誕生の背景についてお話ししたいと思います。

Baby Kumon誕生の背景にあった、伸びる子どもの共通経験

Baby Kumon誕生の背景には、公文式の乳幼児教育の歴史があります。
公文式は、高校の数学教師であった故・公文公(くもん とおる)が、わが子のために始めた家庭教育でした。

公文式教育の歴史の中で、私たちは、子どもたちから多くのことを学んできました。
そして、特に伸びている子どもには、乳幼児期に共通経験があることが分かりました。

・「歌・読み聞かせといった、積極的なことばの働きかけ」を受けていたこと
・「ことば」に囲まれた豊かな時間を過ごしていたこと

このことを受け、公文公は「生まれたら ただちにうたを 聞かせましょう」、「うた二百 よみきかせ一万 かしこい子」というスローガンを掲げ、乳幼児期の働きかけの大切さを訴え続けました。

その後、より長期にわたる継続的な子育てサポートを求める地域からの声の高まりを受け、「親子のきずなづくり」と「学びの土台づくり」を目指したプログラムの開発に取り組んだ結果、2012年6月に、0・1・2歳児の親子を対象にした「Baby Kumon」という新しいサービスが生まれました。

Baby Kumon誕生の背景にあった、伸びる子どもの共通経験

大切にしたのは「モノ」だけではない「コト」づくり

Baby Kumonをスタートさせるにあたって、教材を提供する通信教育でいいのでは、という声も挙がりました。しかし、モニターをお願いした方々から「先生の存在が大事」という声を多くいただいたことで、教材を提供する「モノ」だけではなく、先生が親子の時間を豊かにするコツを教えてくれる「コト」づくりが大切という結論になりました。

Baby Kumonを体験された方からは、

「日々手探りで育児をしているので、月に1回くもんの先生とお話ができるのはママにとってありがたいし、育児が楽しくなります」

「子どものための学びというイメージでしたが、先生からやりとりのコツを教えていただけるので、親のための学びの場でもあると感じます」という声もいただいております。

ここで、Baby Kumonをご紹介するパートの最後に、見ていただきたい動画がありますのでご覧ください。

Baby Kumon 「ママとのきずな、すくすく編(ロングバージョン)」

いかがでしたか?
前半は、子どもが何を考えているかわからず、うまくコミュニケーションがとれないという「子育てママあるある」のようなシーン。後半は、ママが子どもの気持ちに寄り添い、親子で楽しむやりとりによってコミュニケーションがとれていくという内容でした。

Baby Kumonは、お子さんへ一方的に働きかけるようなサービスではなく、親子のことばのやりとりを通じてはぐくまれる、「親子のきずな」と「学びの土台作り」を応援するサービスとして、これからも世の中に貢献していきたいと考えています。

生徒の立場から見た先生の存在とは?

生徒の立場から見た先生の存在とは?

ここからは、生徒の立場から見た「くもんの先生」と、指導者の立場から感じた「くもんの先生」の魅力についてお話ししていこうと思います。

まずは、生徒だった頃の自分にとって、先生はどういう存在だったのかというと

・安心感や信頼感のある存在
・学習だけでなく、心も育ててくれた恩師
・自分を長く見守ってくれる存在
でした。

例えば先生は、「問題が分からない」と聞きに行っても安易なヒントはくれませんでした。
でも、「分かるところまではやってみよう」と、できるだけ自分の力で解けるように絶妙な対応をしてくれていたのです。そんなやりとりをするうちに、先生は解き方を直接教えてはくれないけれど、自分を鍛えてくれるコーチなのだという感覚を持つようになりました。今思えば、それは先生に対する「信頼」だとか「安心感」ということばで表現できる感覚だったのではないかと思います。

そんな先生に、私は一度だけ怒られたことがあります。
学年よりも先の学習をし始めた時、私が友人のプリントを見て、「まだそんなところしてるの?」と言った瞬間でした。
先生は、静かにじっと私の方を見て、「そんな子だと思わなかったわ・・・」とだけ言い、何事もなかったように優しい表情でその子と学習の振り返りを始めました。
尊敬している人に落胆されることほど、辛いことはありません。私は、その時以来、人の頑張りは絶対にバカにしないと心に決めたのを覚えています。今思えば、先生は学習の仕方だけでなく、心も育ててくれた恩師だと思っています。

中学3年生でKUMONを辞めようとした時は、先生が引き止めてくれました。
「やめたらあかん。今のうちに、少しでも先に進んでおいた方が、絶対自分のためになる!」と言ってくださったので私は続けることにしました。高校入学前に、高校教材に進んだことで、数学嫌いにならずに済んだのだと、今ではすごく感謝しています。
自分にとって先生は、親以外で、自分の事を長く見守り、鍛えてくれるコーチのような存在だったのだと思います。

指導者の立場から見た先生の存在意義

続いては、指導者の立場で感じた「くもんの先生」の仕事についてです。
私は公文教育研究会に入社し、先生方をサポートする仕事を中心に、様々な経験をすることになりました。
その中でも特別だったのが、自分自身が指導者としてし生徒を指導する業務に携わった経験です。

自分が「くもんの先生」になって実感したのは

・子どもたちはみんな、伸びたがっている!ということ
・それをいかに応援できるかが、先生の存在意義であり、醍醐味である
ということでした。

そして、その応援には、

・生徒が自分で学べる力をつけることと、やる気を引き出すこと!
が大切だと感じました。

自分で学べる力をつけ、やる気を引き出すために必要なこと

自分で学べる力をつけ、やる気を引き出すために必要なのは、
・「KUMONが大切にしている考え方に基づいた指導を行えるか?」
・「生徒一人ひとりといかに向き合えるか」
だと考えています。

「KUMONが大切にしている考え方に基づいた指導を行えるか?」へ挑戦するためには、今まで以上に教材についての知識や指導法の知識を得なくてはならないと思い、これまでKUMONが蓄積してきた指導ノウハウを改めて学び直しました。

今日はその中の一つ、KUMONが大切にしている「例題活用力を育てること」についての考え方を、みなさんにもクイズ形式で架空の問題を通して体感してもらいたいと思います。

自分で学べる力をつけ、やる気を引き出すために必要なこと 1

このオリジナル問題は、ある法則性を持ってたし算やかけ算を使いながら計算する問題なのですが、どのように答えを求めればいいかお分かりになるでしょうか・・・?

では、答えを発表しますので、例題をご覧ください。
まずは、上の段の数を掛け合わせます。
「2×7=14」

1の位の「4」はそのまま記入し、
繰り上がっていた「1」に、上の段の「2」と下の段の「3」を足します。
「1+2+3=6」
この計算方式で、「64」という答えが導き出されます。

このような計算の法則性を導き出す過程は、子どもたちが公文式の例題を使って問題を解くことと似ています。学年を越えて公文式教材を学習する時、子どもたちは頭の中で、このような試行錯誤をしています。

例題を使って問題を解くときの手順は次のようになります。

1. 例題を読み理解する
2. 例題から法則性を見つける
3. 問題と例題の違いを知る
4. 適用の方法を考える
5. 解いてみる
6. 見直す
7. 解き直す
8. 法則性の確認をする
9. 解く
10. 法則性に自信を持つ
11. 自信を持って解く

初めて学習する箇所において、子どもたちはこの手順で考えています。公文式のプリントもこの手順で考えられるように工夫されています。

1番から順に考えていくわけですが、集中できる時間の短い子どもは、10番や11番まで集中が続きません。KUMONでは、この集中力を身につけるため、入会初期のすらすらとける箇所の段階から、集中して解く練習をしています。

5〜7番では、訂正力が求められます。計算手順が初めて出てくるB教材の問題で、できるだけ訂正力を身につけてもらうようにしています。

学年を越えて、未知の学習内容の例題を読み、理解し、問題に適用しながら解いていけるようにするために、少なくともこの1から11までの試行の課程で、集中し続けられる力を育てておくことが大切なのだと言えます。

自分で学べる力をつけ、やる気を引き出すために必要なこと 2

自分で学べる力をつけ、やる気を引き出すために必要なポイントの2つ目は、
「生徒一人ひとりといかに向き合えるか」です。

まず大前提として、先生の準備は大切です。
先生方は、教室やお家で質の高い学習ができるよう、一人ひとりの学習状態を考えてプリントを準備します。
必要なのは、いかに生徒の気持ちに寄り添い、その子にとって「ちょうど」のプリントを準備できるかです。では、生徒の気持ちに寄り添い、「ちょうど」のプリントを準備するために、「くもんの先生」としての私が大切にするようになったことをお話しするため、ここで2人の生徒さんの事例を紹介したいと思います。

子どもを「主語」にしてよく見ることが大切だった【小学3年生A君の話】

小学3年生で中学1年生相当の数学の教材を学習していたA君。優秀に思える彼ですが、教室に来ても途中で学習をやめて友達とおしゃべりをしたり、時には教室を抜け出してしまうようなこともある状態でした。

学習態度の改善を狙って「準備された枚数は100点を取る!という気持ちで学習できたら先に進めてあげるね」と伝え、それが達成できそうな箇所をセットして渡していましたが、まったく状況は変わりませんでした。

そんなある時、彼がすねたような表情で「先に進みたい・・・」という要望を伝えてきました。
どうしたものかと悩みながら、私は相変わらず「先に進みたいなら、教室で準備されたプリントを『100点取ろう!』という気持ちで、集中して学習してね!」とだけ伝え、彼の思いと自分の思いが、なかなかかみ合わない時期が続いていました。

そんな時、他の先生方から学ばせていただいた"子どもを主語に"という考え方が、ふと頭をよぎります。・・・自分のプランは果たしてA君を主語にしているのか?

これまでは、「自分が考えたセットをどう納得させて学習させるか」
という、主語が「自分」でしたが

彼はどんな力を身につけたいのだろう? これだけ訂正があるのに先に進みたいという気持ちはどこから出てくるのか? 解いている時の彼の表情はどうだろう?など、「彼」を主語にいろいろと観察するようにしました。

彼の欲する先のプリントを可能な範囲で増やしながら、今後どのように進んで欲しいかの見通しを共有したり、訂正の仕方の指導を入れたり、解いている時の様子や宿題の出来具合をほめたりしながら、彼の挑戦意欲の灯を消さないよう、やりとりを続け、家での様子も聞いたりしながら、見守るようになりました。

およそ、その半年後、私は「くもんの先生」を引退することになったのですが、その後も彼は挑戦を続け、数学と英語の最終教材を修了した、と聞いています。

いかに生徒の気持ちに寄り添い、「ちょうど」のプリントを準備しようとするか。
それを行うために、子どもを主語にして「よく見る」という姿勢
は、本当に大切なことだと感じさせてくれた事例でした。

お母さんに頑張りを見てもらいたかった【小学5年生Bさんの話】

ある時から、宿題をしてこなくなった小学5年生のBさん。「難しくなってきたかな?」と本人に聞いても「そうでもない」と答える感じで理由がよく分かりませんでした。

そこで、お母さんと面談の機会を持ち、お家の様子を聞いてみましたが、お母さんも特にBさんの変化を感じている様子はありませんでした。
ところがいろいろと話していくうちに、最近、お母さんがBさんとプリントについての話をしていないことに気がつきました。もしかしたらBさんは、自分の頑張りを認めてもらう機会がなく、モチベーションが下がっているのではないか?と推測しました。

そこでお母さんに、Bさんが持って帰った解答済みのプリントをめくってもらい、「頑張ってるね!」とだけ言ってもらうことをお願いしました。

なんと、これがズバリ的中!お母さんにお願いした作戦の次の教室日から、Bさんがまた嬉しそうな表情で、宿題を出してくれるようになったのです!
その子にとっての「ちょうど」のプリントを出すためには、保護者の方との面談も含めて、あらゆることにアンテナを張ってみることが大事だと実感した事例でした。

改めて、自分自身が先生になって実感したことをまとめると、

大前提として、子どもたちは皆、伸びたがっている。
それをいかに応援できるかが、先生の存在意義であり、醍醐味だということです。

その応援の仕方は、生徒が自分で学べる力を身につけられるように働きかけることと、やる気を引き出すこと。
そのためには、絶えず教材・指導知識をアップデートし、「子どもを主語」にして、「よく見る」こと、教室以外のことも含めて「把握する」ことが、大切だということでした。

Baby Kumonのセットや、KUMONのプリントは、シンプルなように見えて、子どもの"伸びる力"を育むポイントがたくさん隠れています。
KUMONの蓄積されたノウハウと、日々研鑽を積まれている先生方の存在が合わさって、子どもが伸びる場が実現できる、それがKUMONです!ということをお伝えし、私のお話を終わらせていただきたいと思います。ありがとうございました。

「笑顔100点満点」大学生たちに聞くKUMONの魅力

公文教育研究会の片野です。ここからは、ママサポーターのみなさんからいただいた質問に回答していくために、KUMONを学習された大学生の声をご紹介していきます。

現在、「KUMON全国の大学生 笑顔100点満点リレー」というラジオ番組を、TOKYOFMを始めとするJFN系列38局で放送しています。この番組に参加してくださったKUMONの学習経験者である大学生のみなさんが、KUMONの魅力について語ってくださった動画です。

「KUMON全国の大学生 笑顔100点満点リレー」YouTubeチャンネル

「医学部を合格するにあたって、KUMONが役に立ったことは?」というご質問に対して、秋田大学医学部のくりまりさんの動画をご紹介します。
大学入試では、KUMONの数学で学んだ計算力や、英語のリスニング力が役に立ったというお話をしてくれています。

「勉強が面白いと思ったきっかけを教えてください」というご質問に対して、佐賀大学・まいまいさんの動画をご紹介します。
KUMONで英語に初めて触れ、新しいことを学ぶ楽しさを知ったということを話してくださっています。

「KUMONに通っていて嫌になったことは?その時どうやって克服しましたか?」という質問です。
これに対しては、山形大学の耐久型大学生さんの動画をご紹介したいと思います。

宿題が終わらなくて嫌になったこともあるという耐久型大学生さんは、先生に宿題を調整してもらいながら頑張って続けたことが良い思い出になっているそうです。

河合さんのトークショーを終えて私たちはこんなことばが印象に残りました!

トークショーを終えて、ママサポーターが印象に残ったことについてテーブルごとにディスカッション。最後には代表者が発表をしてくれました。

「やる気を引き出すには 子どもを主語によく観察するコト。」

子どものためだと思ってKUMONをやらせていますが、それは私の希望というか、主語が私になっていたことを反省しました。KUMONには自学自習という考え方がありますが、あまりにも子どもに任せきりになって、やっていることを見失いがちでした。プリントを見てあげるだけでも効果があるというお話もされていたので、どんなことをしているか把握したいと思いました。

shishimarusukeさん

「親子で楽しむことばの教育」

Baby KumonのCMを見て、子どもはまだうまく伝えられない、お母さんもうまく理解できないという"お母さんあるある"に共感しました。下の子はまだ話せないので、お互いことば以外でもしっかりコミュニケーションができればいいなと思いました。

hnmz-keyさん

※社員の所属名・役職は掲載時のものです。


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